与世山澄子さん(vo)Live@青山Body&Soul

先週末。沖縄のJazz Singer, 与世山澄子さんのLiveを聴きに、久しぶりに青山のBody&Soulへ行ってきました。何年か前に、何かのディスクレビューで見かけてアルバム『インターリュード』を買い、いつかLiveを聴いてみたいと思っていたのですが、今回タイミングが合ったのでようやく生で聴くことができました。

 

御年76歳。沖縄で『インターリュード』というお店を経営しながら、もう何十年も唄っていらっしゃる彼女。きっと、どっしりとした佇まいなのだろうと思っていたら、とてもチャーミングで恥じらいがあり、時には初々しささえ感じる方でした。

 

超満員の会場。脇を固めるのは、山本剛(pf)さん、香川裕史(b)さん、バイソン片山(ds)さん。おそらく彼女とは気心知れているであろう、ベテランの方々。1stも2ndも、インスト曲から始まり、楽しそうに音の会話を繰り広げていらっしゃいました。メインのMCは、ピアノの山本剛さん。ユーモアを交えながらも、曲間にポロリと弾いていらっしゃった"Misty"に聴き惚れました。このトリオは、何というか、只ならぬ「積み重ね」を感じる演奏で、その上にある遊び心が「Jazzだなぁ」と感じさせるのでした。

与世山さんの唄。観客一人ひとりに語りかけるように、唄そのものになって、心をおおらかに開いて、唄っていらっしゃいました。「ああ、これだ」と。私に足りないものが、沢山見えてきます。人のLiveというのは、常に学びが多いものですが、今回はさらに大事なことを教えていただいた気がします。・・・「衒いがあってはダメなんだ。要は、どれだけ自分をさらけ出せるか、だ。」・・・と、その昔、名古屋のとあるJazzクラブのマスターが語ってくれた言葉が、また響いてきます。それだけ、彼女の唄は、心の真ん中から素直にストレートに紡ぎ出されるような、強いものでした。

与世山さんは、ビリー・ホリデイの愛唱歌も多く唄われるようで、ビリー・ホリデイ所縁の曲が流れ始めると、自然と拍手が沸き起こります。彼女の姿に、ビリー・ホリデイのような、"人生を唄う"singerの肖像を重ねて見ているのでしょうか。彼女ご自身本当に、唄とともに在る方だなぁと、曲が進むにつれ確かに感じました。


会場には、同じくJazz Vocalistの、伊藤君子さんのお姿も。唄い続ける大先輩や、師匠、同志の皆さんの存在は、やはり心強いもので、まだまだこれから、頑張らなきゃ!と思えますね。30年後、40年後も唄い続けていたいものです♪