11/23 "Canta Chico" シコ・ブアルキ特集Liveについて

秋も深まり、もう年末が見えてきている今日この頃...。

この一週間は、選曲&ひたすら譜面を書いていました。

 

次回Liveは11/23(金祝)の夜、

3年ぶりの自由が丘hyphen(ハイフン)にて

シコ・ブアルキ特集Live♪です。

 

シコ・ブアルキは、キャリア50年を超えるブラジル・ポピュラー・ミュージックの大御所シンガーソングライターであり、ブラジル人の心を綴ってきた詩人であり、著名な作家でもある、とても偉大なアーティスト。なのに、同世代のカエターノ・ヴェローゾやジルベルト・ジルなどに比べて、日本ではあまり知名度が高くないと言われています。ブラジル音楽を聴き始めた頃から、そういうこともずっと耳にしてきました。彼の魅力はルックスや歌唱力などではなく、その歌詞や曲、文化人としての佇まい、そして彼を取り巻く人々とのコラボレーションの妙なのかな、と思います。だから、確かにわかりにくい。それでも何故か最近になって、シコの曲が自然とレパートリーに増え始めました。1曲ずつ解釈して唄っていくうちに、また1曲、もう1曲と増え、これはもっと深めたい、と思うように...。

シコの曲は、サンバ・カリオカ的なものから社会的なプロテストソング、演劇や映画、TVのために書かれたもの、そして女性や愛について唄ったものまで色々な側面を持っていますが、私が今特に惹かれているのは、近年のアルバム"Chico"や"Caravanas"にも顕れているような、親密でロマンティックな楽曲たちです。勿論、それはシコにとっては最近に始まったことではなく、キャリアを通して随所で表現されてきた彼の持ち味の一つだと思います。なので、今回のLiveでは、1960年代後半~1990年代の楽曲を中心に。繊細な女心を描き出すのも得意な彼ですが、そんな曲のみならず、男心でも何故か唄いたくなる曲は沢山ありまして・・。そういった楽曲達は、もしかして彼の真髄なのかもしれない"ブラジルらしさ"、みたいなものから離れたとしても、人の心の琴線に触れるような魅力を持っている気がします。ブラジル人でなくても共感できる、情緒の機微みたいなもの。だから、今回はあえてほかの国の偉大なソングライターと同じような視点で、世界の素晴らしいソングライターの一人として、シコを捉えていけたらと思っています。

彼の曲を聴いたり唄ったりしていると、まるで映画でも観ているかのような、映画の中にいるような気分になります。
もっと言うと、物語の中に。作家というだけあって、一曲の歌詞の中に、すごく想像力を膨らませるような物語があって。

かと言って、曲や歌詞を知らなくても、何故かグッと来てしまう曲も沢山あります。そういうのは本当に名曲なのでしょう。

彼の周りに集まる素晴らしい才能、例えばエドゥ・ロボやアントニオ・カルロス・ジョビンとのコラボレーションも絶品です。

演劇や映画の物語性も。だから、素晴らしいのは彼の詞のみならず、シコ・ブアルキという音楽、文化、なのかもしれません。

シコ・ブアルキをテーマにするなんて我ながら無謀だとは思ったけれど、唄い手として自然に惹かれていった魅力に加え、

難解なパズルを解いていくような楽しみもあります。ご一緒に、シコ・ブアルキの深淵で親しみのある世界をシェアできたらと。
 
共演は、いつも頼もしい7弦ギター尾花毅さんと、初めてご一緒させて頂くチェロの平山織絵さん!

この編成で、シコ・ブアルキを表現するのは、とってもドキドキ楽しみであり、難しさもあるかもしれません。

唄の芯をしっかり持つべく、シコ漬けな日々を過ごしてまいります。少なくとも年内のLiveは、シコしか唄いません。

それにしても、いつもまとまりのない文章・・にもかかわらず、

お付き合いいただきありがとうございます♡ とにかくとても楽しみなLiveなのです。

お久しぶりのhyphenさん、どこか欧州的な香りと木の温かみを感じる素敵なお店です。

今回の選曲も、どちらかというとリオ・デ・ジャネイロというよりは、パリが似合う

曲が多いかもしれません(実際、彼は小説を書くためにパリに滞在することも多いようです。

DVD"Chico Buarque-A Flor da Pele"や"Romance"では、パリの街を歩くシコ様の姿も・・)。

 

シコ・ブアルキを大好きな方も知らない方も、お時間ありましたらぜひ。お待ちしております♪

 

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2018/11/23(金祝)

“Canta Chico - シコ・ブアルキを唄う- “

 @自由が丘hyphen

 

Kayo Kamishima(vocal)

平山 織絵(cello)

尾花 毅(7guitar)

  

19:00open / 19:30start

Charge: 2,500yen(+2order)

 

◆自由が丘"hyphen(ハイフン)" 

東京都目黒区自由が丘1-26-9 三笠ビルB1 

東急東横線/大井町線「自由が丘」駅徒歩2

Tel: 03-3723-2251 (ご予約)

Web: http://r.goope.jp/hyphen