いよいよアルバムをリリースします♪

想い溢れて、何から書いてよいのやら・・笑。

 

2021年6月10日、いよいよアルバム(CD)をリリースいたします!

7弦ギタリスト尾花毅さんと私の、唄と7弦ギターだけのDuoアルバム。

 

昨年の3月頃、いつものDuo Liveがコロナ禍で延期になってしまった時に、尾花さんが「2人で録音でもしますか」と提案してくださり、始まったこの企画。尾花さんと一緒に演奏し始めて5年程になりますが、おそらくコロナ禍ということがなくても、何となく自然の流れでしっくりくるタイミングでもありました。

 

レコーディングということに関しては、私個人的には初めてのこと。何しろ、20代から遠回りに続く遠回りで、今ここにいるのですから。今までレコード会社さんにお声掛け頂いたり、海外のミュージシャンの方から楽曲録音のお誘いを頂いたりということもありましたが、結果的には「私がいちばん初めに作るべきは、"唄とギターのアルバム"でしょう!」と初心に帰りつつ、今の流れに納得しています。

 

初心というのは・・今から遡ること20年ほど前。そもそも私がブラジル音楽を唄おうと思うきっかけになったのは、「唄とギターだけのシンプルなアルバム」を求めて、のことでした。それまでも幾つかのブラジル系のアルバムを聴いてはいたけれど、自分が唄うものとして考えた時に、そんなキーワードが直感で浮かびました。20代半ば、東京の大学を卒業してから一旦地元へ戻り、愛知に住んでいた頃。当時まだ名古屋の杁中にあった「サンバタウン」というブラジル音楽のお店を訪れ、そこで「深い声の女性ヴォーカルと、聴き応えのあるガットギターのDuoアルバム」を2枚紹介して頂きました(Luciana Souza/Brazilian Duosと、Mônica Salmaso&Paulo Bellinati/Afro-Sambas)。2枚とも、言うまでもなく素晴らしい名盤です。そこから、私のブラジル音楽を「唄う」旅がスタートしました。名古屋でボサ・ノヴァ・ギターを習ってみたり(ギターを知りたくて)、ポルトガル語を勉強してみたり(独学のほか20代後半でもう一度東京へ行った際に、上智大学の講座へ行ったり)、サンパウロ出身のブラジル人歌手・Wilma de Oliveiraさんのレッスンを受けたり、ブラジル音楽講座に通ったり・・。諸々試行錯誤の後、結婚・出産そしてフランス在住4年という時期を経て帰国、突発性難聴の治療などもあり、その後ようやく日本のブラジル音楽の殿堂「プラッサ・オンゼ」のセッションに通い、殆どブラジル系ミュージシャンの知り合いがいなかった私は、そこで沢山の勉強をさせて頂き、励まされ、多くの方に出会うことができました。

 

そこで初めて出会ったのが、セッションホストとして演奏していた尾花さん。「素晴らしいですね」と (!) 気さくに声をかけてくださったのを憶えています。関東のブラジル音楽シーンには沢山の素晴らしいブラジリアン・ギタリストがいらっしゃいますが、私が尾花さんのギターに惹かれたのは、まずその奥深い音色でした。7弦ギターは通常の6弦ギターより低い弦が1本多いギターですが、その低音だけでなく尾花さんのギターには、ずしんと響く何かがあって。そのアニキなお人柄は勿論、何事にも前向きな姿勢も学ぶべきところが多く、そして私の提案する少々マニアックな曲をいつも面白がって弾いてくださり、いつしか沢山ご一緒するようになっていました。何より、私が最初にブラジル音楽、ブラジリアン・ギターを聴いて感銘を覚えた「あの感じ」を、尾花さんのギターは持っていた、ということだと思います(今となってはそれは特にブラジル云々ということだけではなかったのかも?とさえ思いますが・・)。

 

とっても前置きが長くなりましたが(笑)、そんなこんなで、今のこの流れは偶然のようで必然なのかも、と思う次第です。

今回の選曲は、やはり「尾花さんとKayoのDuo」という前提で私がいつものように選び、絞りきれない部分を尾花さんが絞っていった、という感じで、割とスムーズに決まっていきました(曲順に関しては、最後の最後まで悩みましたが・・)。

ここ数年一緒に演奏してきた曲ばかりで、特にシコ・ブアルキやギンガ、ドリ・カイミなどMPB(Música  Popurar Brasileira)と呼ばれる世代の作曲家の曲が半数以上、前半はサンバ・カンサォンやショーロなどの古き佳き曲も多めにセレクト、そして1曲だけ英語のJazzスタンダードを、Bossa Novaテイストで演奏しています。とてもシンプルながら、楽曲の美しさ・楽しさ・奥深さをお伝えできるよう、丁寧に制作したつもりです。眠る前、ゆったりリラックスしたい時、ドライブ時間、おひとり時間を愉しみたい時など、そっとお供できたら嬉しいなと思います。ブラジルの多彩な楽曲の奥深さ、そして遠いようで意外と身近な感じの親密さ、両方を感じて頂けたらと・・。

 

根気強くお付き合いくださった尾花さん、そしてこの作品を仕上げるまでの道のりで出会えた皆さんに、本当に心から感謝いたします!

 

ふとした時になぜか聴きたくなるようなアルバム、皆さまの「おうち時間」を少しでも彩る音楽になりますように!

 

(次の記事ではジャケットのお話やアルバムの内容詳細を、CDに添付のものとはまた違ったセルフライナーノーツでお届けいたします♪)

 

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*Kayo Kamishima & 尾花毅 Duoアルバム"Cores dos Sonhos"(コーリス・ドス・ソーニョス)『夢の色』

    2021年6月10日、オンラインストアにて発売開始。只今ご予約受付中です♪

  [ SolLua Records (ソウルーア・レコード) STORE ]   https://sollua-records.stores.jp/

  (6/13(日)渋谷ノースマリンドライブ、6/27(日)赤坂Velera等、その後のLiveでも順次お買い求めいただけます)