久しぶりのoff

立春も過ぎて、晴れた日の陽差しは春っぽくなりましたね。

もう気がつけばブログも1か月ぶり・・。先日久々にまるっと一日offにできて「今日は休むぞ!」と決めて、ずっと観ようと思っていた映画『ファミリア』を観てきました。

 

実はこの映画、30年来の友人の旦那様が脚本を書いていて、

しかも故郷・愛知が舞台、在日ブラジル人のことが描かれている作品。キャストは役所広司さん、吉沢亮さん、佐藤浩市さん、室井滋さんなど、大御所揃い。そんなメジャーな方々がこの作品をどう演じるのか、とても興味がありました。

 

『ファミリア』は家族という意味のポルトガル語なので家族がテーマなのだろうと思ってはいたけれど、とても複雑で、時には目を背けたくなるようなシーンも。でも演出はどうあれ、現実に起こっている問題に基づいたことだというから、普段ブラジルの美しいものや楽しいこと、美味しいものばかりに触れているのだなと、少し反省。そもそものブラジルでの背景など、色々調べたくなりました。国際的な問題など様々なトピックが織り込まれているけれど、全て現実に起こりうる/起きていること。これを「振れ幅が広すぎる」と捉えず、一つの世界のこととして受けとめる感覚こそが必要なんだろうなと思います。

 

たまたま愛知・豊田市の保見団地に住むブラジル人のお話だったけれど、日本における移民という意味では、もしかしてブラジル人に限ったお話じゃないかもしれない。なのでブラジルが好き!というよりは移民のことや、純粋に社会派ドラマが好きな方に響く映画かもしれないですね。ともあれ、映画の端々に私にとっては身近な事柄が現れるので、色々な意味で興味深く、今後も考えるきっかけを貰いました。そして色々な分野で頑張っている友人たちの存在も、映画を通して感じることができて、そういう意味でも感慨深く、涙・・。写真のパンフレットは、置き忘れたことを忘れて結局2冊になったもの、笑。インタビューやノンフィクションライターさんの文章など作品をより深く理解するためのヒントもあり、読み応えあるので、これから観る方はこちらもぜひに!

 

映画の主人公が陶芸家だから、というわけではないけれど、銀座で映画を観た後は青山のヨックモックミュージアムを初訪問。

ピカソのセラミック作品(陶芸をベースにしたアート作品)にフォーカスしたこじんまりとした美術館で、2年前にできたとか。

バルセロナやパリや南仏などピカソ作品は色々な場所で目にしてきて、その中でも特に興味を抱いたのが陶芸作品だったので、日本にこんな美術館があったことが嬉しい驚き。展示数こそ少ないけれど、一点ものも幾つかあったし、思いがけずマティス作品まで拝むことができて、嬉しい。何より、2階スペースにあった映像コーナーで観た映像の内容が、ピカソのセラミック作品に関する色々な謎を丁寧に説明してくれていて、目からウロコ!ほぼ貸切状態の館内で、うんうんと大きく頷きながら観てました、笑。いつかは訪れたいと思いつつまだ叶っていない、南仏ヴァローリスの工房でのこと、影響を受けているもの、職人とのやりとり、などなど。彼は作品を決して捨てず、セラミックだけでも4000点もあるのだとか(それ全部観てみたい・・)! 映像の中でお話ししている方の後ろにある沢山の作品に目が釘付けでした。こじんまりとしたカフェも一息つくのにいい感じで、ブルーノートに行く前やランチの後などにちょっと訪れるのもオススメです。ピカソがよく着ていたセントジェームスのような、ボーダーの服を着ていくと当日割引になるというのも面白いですね。

 

久しぶりに刺激を貰えた休日でした。やっぱりこういう時間は必要ですね。そろそろまた旅もしたい!