晩夏と初秋の狭間にて

まだ夏なの?と言いたくなる暑さも今週まででしょうか。

暦の上では立派な秋、9月ももう半ばを過ぎましたね。

 

ここのところLiveをお休みして、今までLive準備などで忙しくてできなかったことをしたり、行きたかったところへ行こう!という期間を設けておりますが。最近はピラティスやホットヨガをしてみたり、友人知人や昔から大好きなミュージシャンのLiveへ行ったり、行ってみたかったお店に行ったり、映画に行ったり(本当は海や山など自然の中で時間を忘れてボーッとしたいのですが、それはいつかのお楽しみということで・・)、それはそれで隙間のない日々を送っています。またこのあたりで、その記録を。

 

【映画『私たちが光と想うすべて』"All We Imagine As Light" 2024】

 

映画の予告編で気になった後、ムンバイに住んでいた友人が観たという投稿でさらに気になり、吉祥寺UPLINKへ。普段ブラジルやフランスなど縁のあるエリアばかりにフォーカスしていて世界が狭くなりがちなので、あえてインド映画を。

映像の撮り方が美しくもリアルで、ムンバイという街の息遣いが伝わってくる、臨場感のある映画だった。宗教や慣習などに縛られながらも、その中で自分なりの光を見つけようとする女性たち。ムンバイという都会が見せる幻想と現実。前提が大きく違うけれども、故郷を離れ東京で暮らす私も、全くの他人事ではないなと。観終わった後のいつもの吉祥寺の風景が、当たり前でない東京の今、の景色に見えた。個人的には、ムンバイから離れた海辺の村の風景に興味津々。音楽の使い方もセンス良く、特に洞窟のシーンのギター音楽に心惹かれた。(後で調べてみたら、インド音楽ではなく1950年代のハイチ音楽"Haitian Dances"/Frantz Casseus、でした。素敵!)様々な抑圧からの「自由」。きっと観る人それぞれの解釈ができる映画。カンヌやアカデミーの賞を取っているかどうかは割とどちらでも良いですね。

 

【映画『ボサノヴァ 撃たれたピアニスト』"Dispararon al Pianista / They Shot the Piano Player" 2023】

 

今年春頃から?日本で公開されていて見そびれていたこの映画、今月12日から25日まで角川シネマ有楽町で開催されている、

ピーター・バラカンさんの映画音楽フェスティヴァルの中で上映されるということで、滑り込みセーフ!で観てきました。 

1960年代から70年代半ばにかけて、ブラジルのサンバ・ジャズのLiveシーンやレコーディングでも活躍したピアニスト、テノーリオ・ジュニオルがアルゼンチンでのツアー中に失踪、不運にも当地での政情の混乱に巻き込まれてしまったという実話を元に、ドキュメンタリー形式で進んでいくアニメーション。二人の監督のうちの一人フェルナンド・トゥルエバは、カルリーニョス・ブラウン、ベボ・ヴァルデス主演の映画"El Milagro del Candeal"(カンヂアウの奇跡)と同じスペイン人監督だったのですね(ブラジル・バイーアを舞台にしていて、とても好きな映画です)。Bebo ValdesがNYヴィレッジ・バンガードでテノーリオの曲を弾く場面(設定としてはフィクションかもしれないけれど)、Village Vanguardは20代にNY一人旅で訪れた場所でもあるので、想像すると何だか感慨深くてホロッときてしまった。昨年訪れたリオのBeco das Garrafasもテノーリオが沢山出演していたと知り、興味深く・・ブラジル公演に来ていたエラ(フィッツジェラルド)がBecoでシットインする場面も、想像するとWow!という感じだけれど、あれも実話なのかしら。アニメとはいえMPBスター達の肉声で聴ける貴重な話の数々、ブラジル音楽ファンなら興味深いシーンの連続、そしてアニメーションもセンス良く秀逸なので、最後まで飽きずに鑑賞。それにしても、お話としては不運でしかない彼の運命。ブラジルではなく隣国アルゼンチンでの出来事。あらためて、当時の南米で起きていたことが壮絶だったということと、「コンドル作戦」なるものの犠牲となった方々への祈りの気持ちとともに、何故そうならなければならなかったのか?ということを考えています。遠い国の過去の歴史、ということではなく、いま世界で起きていることとも照らし合わせながら。人が人として、平和に当たり前に生きることができる世の中でありますように。ここのところ観た映画の感想に共通すること。それから、流行りやコマーシャリズムに躍らされることなく、見つめるべき本質がちゃんとそこにありますように。これはいつも思うこと。

 

この日は上映後にピーター・バラカンさんとムジカ・ロコムンドの小山雅徳さんのトークイベントも。帰り際、映画のパンフレットにサインをいただく時に「ブラジル音楽は好きだけど、あまり詳しくないんです」と謙遜していらっしゃいました。「私たちが・・」の方のパンフレットは長方形でインド更紗柄の封筒に入っていて、可愛らしい感じ。「ボサノヴァ・・」の方は、テノーリオの参加作品も詳しく掲載されていて、意外と知らずに沢山聴いていたのね、と参考になりました。おまけに、吉祥寺の或る日の美しい夕景も載せておきます、笑。

 

・・と、何だか唄うことから離れているようですが、こんな日々も唄うことに繋がっていくと信じています。

唄いたい気持ちもアイデアも色々あるけれど、もう少し休んで、楽しみに準備していきたいと思います。

 

また気まぐれにこちらもUPしますので、お暇なときにでもお立ち寄りください♪